2020年11月23日、静岡県浜松市・湖西市でこどもたちが制作に関わった花火を揚げました。
  

  

静岡県湖西市・浜松市の夏の花火はコロナウイルスの影響で中止となりましたが、浜名湖青年会議所は、方法を変えてでも花火を届けたいと実施の方法を模索していました。日本花火推進協力会が推進する「みんなの花火」の企画のなかから、障がいを持つこどもたちと共に制作する花火のワークショップを取り入れ、この社会情勢ならではの花火を創意工夫して実現させることができました。決して大きな花火は揚げられませんでしたが、浜名湖の5ヶ所から一斉に花火を打ち揚げ、ドローンや花火師の目線でYouTubeのライブ配信したことで、通例の花火大会とは異なる臨場感を届けることに成功しました。
  

花火ワークショップ

5ヶ所で打ち揚げた花火は、浜名特別支援学校の小・中・高等部の生徒たちの想いを込めたものです。開催1ヶ月ほど前に、当会会員である、丸玉屋・若松屋・三遠煙火の花火師たちが学校を訪れ、こどもたちと触れあいながら花火のいろはを伝えました。こどもたちは、プラネタリウムのように花火の映像を映す「ハナビリウム」で花火の文化や歴史を感じました。花火の製造は、湖西市の三遠煙火の工場と同校をオンラインで結び、花火の絵柄が出る様子や花火玉を詰める作業を見学しました。その後、花火のデザインを体験する時間では、花火玉の模型のなかに、発光する色の「星」を入れて、打ち揚がって広がるかたちを想像しながら考えました。その他にも、玉皮に絵を描いたり、短冊に願いごとを書くなどをしました。

花火製造

生徒たちが想いを込めた花火の原型は、三遠煙火が持ち帰り、本物の花火に仕上げました。

花火本番

これらの様子をまとめ、事前にプロモーションビデオとしてYouTubeで公開し、本番当日を迎えました。約10分間の特別なひとときは、こどもたちだけでなく、地域の様々な世代の人々が花火を見上げる機会となり、SNSでは多数の好意的なコメントが得られました。32名のこどもたちの花火を配信したYouTubeの視聴回数は2,000回を超えました。本イベントは、地域の皆様に楽しんでいただくことができました。